先日、「 数III微積分 」の講義で「 f ‘ (x) の符号 」を調べる場面があった.マトモにやれば、「 三角関数の合成 」で一苦労だし、フト思いついたのが「 単位円 と領域のハナシ 」で行けばウマイ.まあ、それでやってみたが、何だか私が張り切ったワリには生徒さんはキョトンとしている.
よくよく聞いてみると「そんなことは習ってない」という返事が返ってきた.あとでそういうことに詳しい友人い問い合わせたら「 正領域、負領域 」は現行の指導要領では除外されている、とのことだった.
こういうことではアチコチに不都合が起こるだろう.長いあいだ数学の教師をした目でみると「 ナンダこれは 」というキモチになってくる.
そんな目で見ると、こういうことは随所にあって、まあボロボロと言ってもよい.高校の先生はどうしているんだろう.大学入試でこういう解き方をしたら得点にならないのか.まさか、そんなことはあるまい.
ともかく、生徒も教師もストレスがたまりそうだ.そして、状況はあまりにも悲惨である.でも、絶対それに慣れてはいけない.
そして大人たちは、いとも簡単に「最近の子はデキナイ」などと言ったりする.
そうかもしれないが、それは断じて彼らだけのせいではない.一体「誰が悪いのか」と、お爺さんは怒っています.
私としては、そういうことなら「 必要なことはすべてべた書きにしてしまえ 」ということになった.その「べた書き」だが、その上に、君たちが頑張ってきた「勉強の成果」なり「知識」なりを並べてみるとよい.そうすればれば何が足りないか、どこがわからないかがハッキリする.そのマダラの部分を埋めてやればよいのだ.
チョッとしんどいがやってみないか.これならきっと勝てる.
今、「 複素数と複素数平面 」を書き終えるところです.これはもうしばらく待ってください.