確率・統計講義

Scan2-3< 閲覧Guide >
まず、以下の 「 タイトル(章) 」 をクリックすると紹介画面が現れます.その最下端の 「ツールBOX」  右端の「Adobe Reader ボタン」 をクリック.次に現れた 「本文のpdf 」 の左側のの中の「栞タブ」をクリック.そうすると 「栞」 が現れるから、その「+ 記号」をクリックすると目次が展開します.
スマホでは、私の場合は「Adobe Reader」をインストールしたらウマク開くことができました.


第1章   確率 (クリック)
確率とは一言でいえば「起こり得る可能性の度合いの数量化」ということだが、その入り口では次の2つの立場があります.
(1) 数学的確率 ( ラプラスが提唱 )
たとえば、さいころには6つ面がある.そしてどの面の出る可能性も 「 同様に確からしい 」 から1の目の出る確率  p はp=1/6などという例です.実は、高校数学でやる確率は専らこれに尽きます
したがって、その入り口は 「 同様に確からしい 」 場合の数を正しく数えることが主な仕事になります.
(2) 統計的確率
ところが、これはチョッとちがう.
先にあげたさいころの例でいうと、6万回このさいころを振ると1万回くらいは1の目が出るだろう、という発想なのです.
どうやら、こちらの方がわかり易い、というより応用範囲が広いので汎用性があります.
たとえば 「 雨の降る確率 」 などが典型的な例ですが、みんな、詳しいことはわからないとしても何となくその気になってアタッタとかハズレタとか言っているわけです.
ここまではわかってもらえたでしょうか.
だが、そうなると高校でやっている確率が何とも白々しくなってくる
しかし、それは、「 統計 」の入り口に大数の法則というのがあって、上記の(1) も統計的に正しいことが証明されるから、その心配はないのです.
と言っても、高校の数学で多くの場合、ここに達する前に終わってしまうのでキモチが悪いでしょう.本書には書いてあるからチョッとだけ見ておくとよいと思います.

第2章  統計 (クリック)
現行の指導要領では 「数A」 の 「確率」 から期待値がはずされて、この統計 「平均」 でまかなうことになったらしい.平均値と期待値は数値は同じでも意味はちがうが、ここには平均、分散、標準偏差などの計算方法とその意味使い方などと併せてシッカリ書いてあるから注意して読んでもらえばわかると思います.
確率分布では二項分布 (E(X)=np,   V(X)=npq  ) と正規分布 ( Z =(X-m)/σ ) くらいであろうか、いずれにしても本書に出てくるくらいの知識でおおむね間に合うと思います.
あとは、偏差値計算の根拠も書いておきました.
そもそも偏差値をいうものは日本固有のもので外国にはありません.これは1958年に桑田昭三という中学校の理科の先生が進学指導に初めて導入したと伝えられています.
あとはご承知の通り日本中に広がり、若者いじめの道具のようになってしまいましたが、その意味がわかればそんなに恐れることはないでしょう.
実際、これは成績の分布が正しい正規分布をなしていなければ意味をもたないし、そんな都合のよい出題などできるはずがないから、あまりアテにはならないものなのです.
しかし、「君は偏差値45です」 などと言われると、何か本当に 「オレは45ナンダ!」 と思わせてしまうような不思議な数値ではあります.そういうことにダマされてはならないのです.
また、通知表5段階評価の根拠も書いておきました.この統計という科目が必要な人は、こんな身近なことから切り裂いていくとよいかも知れません.
このあとに続く統計的推測は、上に述べたことが少しわかってくると「おもしろい」と思うようになると思います.まあ、読んでみてください.